『感謝の気持ちは、人を大きく、美しく、強くする』
『リスペクト』
~2020年度建学記念式典スピーチより~
今日建学式典が開催され、けやき祭が実施されることは、決してあたりまえのことではありません。「あたりまえ」の反対語、覚えていますか。「ありがとう」でしたね。どうか、「ありがとう」という感謝の気持ちをいつも忘れずに、このけやき祭の2日間を楽しんで欲しいと思います。
さて、今日のスピーチのテーマは、私が大好きな言葉のひとつである「リスペクト」という言葉について話をします。
私は、すべての人と人の関係において、この「リスペクト」が最も大事な要素だと思います。家族や学校、クラブやクラスなどすべての集団の中で、すべてのチームの中で、大事な要素が「リスペクト」だと思います。
生徒の皆さんは、友達をリスペクトし、先生をリスペクトしていますか。また、先生方は生徒の皆さんをリスペクトしなければなりません。私は、すべての生徒・先生同士がリスペクトしあえる学校にしたいと思っています。リスペクトしあえる学校、それが、チーム東海だと思っています。
ところで、「リスペクト」の意味はわかりますか。「尊敬する」という意味です。もちろん「人を尊敬すること」はすばらしいことです。しかし、変な言い方ですが、すべての友人や先生方の全員を尊敬する自信がありますか。または、尊敬しなさいと押し付けられたとしたら、本当に尊敬できるのでしょうか。私はそうは思いません。「尊敬」は自然と生まれる感情なので、すべての人を無理やりに尊敬しなさい。ということを、私が皆さんに伝えたいわけでは決してありません。
もう少し、「リスペクト」という言葉を詳しく考えてみましょう。「リスペクト」の「リ」は、「リターン」「リベンジ」の「リ」であり、「再び・もう一度・繰り返す」という意味です。「リスペクト」の「スペクト」とは、「心から深くじっと見る。」という意味だそうです。すなわち、「リスペクト」という真の意味は、「何回も何回も繰り返し、心から深くじっと見る」という意味になります。相手をリスペクトするということは、「何度も何度も、その人を心から深くじっと見る」という意味で、要するに「相手のことを大切にする、尊重する」という意味になります。
今、皆さんは私のスピーチをしっかりと聞いてくれています。私のスピーチを大切にしてくれているということです。すなわち、皆さんが私に「リスペクト」してくれているということになります。私が校長だから敬意を払って聞いてくれているかもしれないけど、私は校長としてではなく、津山の話を聞いてみたいと思ってくれているのなら、本当に嬉しいことです。そして、私もまた、聞いてくれている皆さんに「リスペクト」しています。
相手が、校長であろうが、担任の先生であろうが、数学の先生であろうが、友人であろうが、先輩であろうが、後輩であろうが、相手のこと大切にすることが大事で、そのことを「リスペクト」といいます。
人は、みんなそれぞれ違いがあります。全く自分と同じという人間は存在しません。そのお互いの違いを認め合うこと、自分とは違う相手のことを大切にする・尊重することが、「リスペクト」するということなのです。そのためには、相手の話をじっくり聞く、相手の言動や気持ちをしっかり受け止めることが大事なことだと思います。
私は、生徒の皆さん同士、また先生と生徒のお互いが、相手を大切しあえる・尊重しあえる、リスペクトしあえるそんな学校にしたいと強く思っています。そして、リスペクトしあえる学校こそが、チーム東海だという強い思いで、建学記念式典のスピーチとして「リスペクト」というテーマでお話ししました。
今日のスピーチを聞いて、どうか相手を大切にする・尊重するといった「リスペクト」の心を強くもってください。そして、最初に話したあたりまえのことに感謝できる気持ちを忘れずに過ごしてください。そうすれば、きっとあなた自身も相手からリスペクトされ、周りから感謝される人になっていくはずです。
最後に、今回の「けやき祭」で生徒会が作ってくれたテーマである「AMBITIOUS」「大きな志を持って進んでいこう」すばらしいテーマだと思います。そのテーマを私のスピーチの締めのメッセージとしたいと思います。
TOKAI BOYS AND GIRLS,
BE AMBITIOUS!
「エール」 ~東海大福岡の文化に・・・~
今春、コロナウィルスによる臨時休校中、学校が再開したときには、みんなが元気で明るくなって、何か一体感が共有できるようなことを考えられないかと模索していました。そこで、なかなか声を張り上げたり、歌を唄ったりすることができない状況の中、せめて手拍子を一緒にして、心を合わせることができたらという想いにいきつきました。
こんなコロナの時期だからこそ、みんなと繋がりたい。手拍子で仲間を応援したい、誰かに勇気や元気を送りたい。そんな想いで、「タ・タン・タン」と三拍の手拍子をすることにしました。三拍には、1拍目は仲間に対して、2拍目は周りの方々に対して、3拍目は社会のすべての人々に対して想いを送るという意義を持たせました。そして、それを「エール」と名づけました。
5月下旬、ようやく学校が再開できることになりました。そこで、まずは教職員から「エール」を始めることにしました。朝の教職員朝礼の最後に、日直の先生がショートスピーチをして、その後「エール」の音頭をとることにしました。はじめは掛け声も「ヨーオ!」と決めていましたが、平校長代理から「『ヨーオ!』はお酒が入ってないとできないよ。『ワンツー!』がいいのではないか。」とのアドバイスをいただき、「ワンツー」の掛け声で、一同に「タ・タン・タン」と手拍子をすることとしました。
ショートスピーチも先生によってそれぞれ想いを込めた話をしてくれています。ある初任の先生は「今日は小さい時から憧れていた担任業初日です。張り切って・・・」。ほかにも、「先日、息子が少年野球に入りました・・・」 「娘が漢字嫌いだったのですが、漢字ドリルをすごく褒めたら、娘が漢字好きに変わりました。やはり生徒にも・・・」 「クラスの校外研修で、教室では見られない生徒の表情が見られました。校外研修などの学校行事はやっぱり必要だと・・・」 「コロナで学校が休業になったころを思い出して、今の日常の学校生活のありがたさを・・・」など、本当にうなずけたり、ホッと温かくなったり、改めて思い直されたり、みんな朝からすばらしいスピーチを述べてくれます。スピーチのあと、「ワンツー」の掛け声で「エール」の手拍子をして、「今日も一日、がんばろう!」っとそれぞれ元気づけて、各クラスの朝のHRへと職員室を出ていきます。
生徒たちにも「エール」を広めようと思ったのですが、やはりコロナの影響でなかなか集まることができない状況でした。7月中旬、ようやく学年別クラスマッチがあり、学年ごとに開会式で「エール」の意義ややり方を説明し、代表生徒の掛け声のもと「エール」を送ることができました。そして本日10月8日、7カ月ぶりの全校集会を開き、その全校集会の終わりに、生徒の団長(リーダー)の掛け声のもと、ついに全校で「エール」送ることができました。
ウィズ・コロナの困難な時代だからこそ、人と人が繋がりあう、共感しあう、そして励まし合うことを、なにより大切にしていかなければならないと強く思っています。そして、以前でしたら「あたりまえ」の日常生活や学校生活に対して、「ありがとう」という感謝の気持ちをもって生きていくことこそが、この困難を乗り越える意義ではないかと思います。その意義をいつまでも忘れることのないように、この「エール」が、東海大福岡高校の文化になっていくことを信じています。
学校活動とコロナウィルス感染防止との両立の観点に立つ
校長 津山憲司
6月の学校再開からよくやく3か月が過ぎようとしています。この間、1学期期末考査や学年別クラスマッチを実施することができ、今週のオープンスクールも実施できる運びとなりました。ここまでなんとか学校活動を継続することができたのは、生徒・保護者、教職員のコロナウィルス感染防止対策に対するご理解とご協力があってのことだと思います。心より感謝申し上げます。また、9月以降にはクラス別校外研修やスポーツフィスティバル(体育祭)・けやき祭などのイベントを計画しています。コロナウィルス感染防止対策に引き続き留意して実施していく予定です。
さて、先日より「こんな時期に校外研修や体育祭など実施するのはどうか・・・」というお電話を何件か頂戴しております。ご心配いただき、またご忠告いただきましたこと有難く受け止めております。そこで、学校活動とコロナウィルス感染防止との両立の観点に立ち、本校の学校活動に対する考え方を述べたいと思います。
まず、学校活動とは、三つの柱で成り立っていると考えております。一つ目は当然学習活動、すなわち授業です。そして二つ目が、体育祭などの学校行事、すなわちイベントです。そして三つ目が部活動であります。この三つの柱である学校活動を通して、これからの社会で堂々と生きていく“人間力”を育てることが本校の使命であります。
その三つの柱である学校活動を進めていくにあたって、本校では二つのことを遵守しております。まずは、政府や福岡県からの指導指示をしっかり守って、あくまでその指導指示の範囲内で学校活動を行っていること。次に、コロナウィルス感染防止対策をしっかり行いながら学校活動を行っていることです。この二つのことをしっかり遵守して、学校活動を遂行しております。
私が、常々全校生徒に話していることには、「今後、本校内でコロナウィルス感染者が出てイベントの中止や臨時休校の措置をとることもあるかもしれません。そんなときに、感染した人への詮索および誹謗中傷は絶対にしてはいけません。まずは感染した人が重篤化しないように、そして一日も早い快復を願いことが、人として大事なことではないでしょうか。」と。先日、サッカーの本田圭佑氏が島根県の高校サッカー部の集団感染に対して、「コロナ感染に関して謝罪する必要なんてないよ。対策してても感染する確率を0にはできんから。それより熱とか体は大丈夫?今はしっかり食べて休んでな。また治ったら夢に向かって頑張れ。非難してる人だけでなく、心配してる人も沢山いることを忘れんといて。」と、自身のツイッター述べていました。すばらしいコメントだと私は思いました。
こんなときだからこそ、人としての「思いやり」や「温かさ」、「優しさ」が大切になってくるのではないでしょうか。誹謗中傷からはなにも生まれません。むしろ、人と人との繋がりを廃れてさせていくしかありません。人と人との距離をとらねばならない今だからこそ、“人間力”の基本である人としての「思いやり」や「温かさ」、「優しさ」といったことが、より大事になっていると思います。
東海大福岡高校は、今後も引き続きコロナウィルス感染防止対策を充分に留意して、“人間力”を養い、夢に向かって頑張れる生徒を育てるため、新たな学校活動の展開に挑戦していきたいと思います。
今日から2学期がスタートします。
短い夏休みでしたが、どのように過ごしされたでしょうか。部活動の練習や試合、合宿遠征等お疲れさまでした。
部活動では、男子バドミントン部の浦君・米原君のペアが福岡県で初優勝というすばらしい結果を出してくれました。また、野球部も優勝まであと一歩のところで及びませんでしたが、後輩への確かな道筋を残しててくれました。いろんな部活動でたくさんの人がチャレンジした夏だったと思います。また、テレビやラジオでも本校を取り上げてくれました。ラジオでは小枝君と石崎さん、お疲れさまでした。テレビでは、長谷川さんと上松さん、名リポーターでした。チアリーディング部の皆さん、はつらつとした演技ありがとうございました。そして、シオコショウ君、すばらしい歌声でした。また、機会があれば全校生徒の前で聞かせてください。それぞれの短い夏休みでしたが、それぞれのチャレンジができたのではないでしょうか。
2学期以降に私が望むこととして、1学期の終業式にも話しましたが、3年生諸君、高校生活も残るところ半年余りとなりました。まずは、進路の実現にチャレンジしてください。特に、3年生諸君はこのコロナウィルスの影響で、辛い・悔しい・やるせない思いをしてきたと思います。ですので、なんとしても自分の進路を、自分の夢に近づけるため、主体的で具体的な努力でケッドしてほしいと思います。
3年生に限らないことですが、これからもコロナの影響でうまく進まないことが起こるかもしれません。でも、皆さんが日々努力していることは決して無駄にはなりません。むしろ、こんな苦しい時期だからこそ、皆さんの努力は、必ずや皆さんの今後の人生において大きな意義をもたらすものになります。人生には、廻り道ということは多くあるけれど、無駄なことはひとつもありません。日々の努力というものは、すぐには報われなくても、直接結果として現れなくても、必ず自分の成長に繋がっていきます。日々の努力を主体的にそして具体的に積み重ねて、自分の夢・目標にチャレンジし続けてください。
最近、マスコミでも高等学校の部活動でのコロナウィルス感染を大きく取り上げられています。「部活クラスター」という言葉も生まれています。とんでもない報道や誹謗中傷の言葉に、私自身は大変憤りを感じています。まずは、感染した生徒の体のことを第一に心配すべきだと思います。本校でも、今後感染拡大リスクをさけるため、部活動や寮の単位での出席停止をお願いすることもあるでしょう。また学級閉鎖や学年閉鎖、休校措置をとることもあるかもしれません。学校活動や部活動を行う上では、やはり感染リスクはどうしても避けられません。2学期以降もたくさんのイベントや部活動の試合や大会などが計画・実施されていきます。それには、感染リスクを最小限にする努力が大事なことです。手洗いやマスク着用、換気やディスタンスなど感染予防対策に最大限注意をしてください。特に大事なことは、自分が感染しているかもしれない、自分が人にうつさないという観点で生活行動をすることだと思います。コロナウィルス感染の社会状況と学校生活や部活動との両立をぜひ果たしていきましょう。
さて、7月31日に行いました生徒の皆さんによる授業評価アンケートの結果がでましたので、発表いたします。
まずは、上位10名(グッドティーチャー)の先生方を発表します。発表順は順位ではなくアイウエオ順です。なお、最後にまとめて拍手をお願いします。
岩田祐子(数)・工藤翔太郎(数学)・田中明人(国)・土居弘樹(国)・中野大地(保体)・中村謙三(保体)・林山優華(英)・肥海千絵(英)松原崇志(数)・山本ひろな(保体)でした。10名の先生方に大きな拍手をお願いします。
2学期末のアンケート結果を経て、1位の先生をベストティチャー、2位・3位の先生をセカンドベストティチャー、そして4位~10位の7名の先生をグッドティチャーとして、発表・表彰します。
この授業評価アンケートは、今年で4年目となりますが、今回はうれしいことに、生徒の皆さんの満足度がはっきりと向上しました。向上している根拠を数値を挙げて三点お話します。
一点目は、生徒の授業満足度のアベレージ(平均値)です。昨年度は72.2%でしたが、今回は75.2%となり、3ポイント向上したことがわかります。私は、生徒満足度の平均が80%以上になることを学校の目標としています。現在の本校の授業満足度は75.2%であり、学校目標の80%に少し近づいたこととなりました。
二点目は、学校目標である授業満足度80%以上の先生が、82名中32名になり、昨年度20名に比べ、12名増えました。今後は約半数の40名くらいの先生方が生徒満足度80%以上の授業を展開してしていければと思っています。
そして三点目は、上位10名(グッドティーチャー)の先生方のアベレージ(平均値)も、大きく上がったことです。昨年度84.4%に対し、今回は88.2%と90%近いアベレージとなりました。また、第一位になった先生の授業満足度が94.4%という過去に例ない非常に高い満足度をだしてくれました。
発表は以上ですが、この授業評価アンケートはあくまで授業改善向上を目的としているものです。すべての先生方は、今回の結果を検証して、2学期に向けて更なる授業改革に取り組んでいただきます。明日から始まる各授業では、授業担当の先生から授業評価アンケートのフィードバックおよび2学期の授業への意気込みついての話をしてくだます。どうか、生徒の皆さんも先生方と共に、いい授業を創りだしてください。
次に、ベストクラスについて発表します。生徒による授業評価アンケ―トと同じく、7月にすべての先生方からご自分が授業に行かれているすべてのクラスについて、そのクラスの授業評価アンケートを実施しました。すなわち、教えにきてくださっている先生方が、それぞれのクラスの授業の取組みや雰囲気を、先生方の満足度として表したものです。
全30クラスで一番評価高いクラスを、すなわち総合第1位を、今回よりT1グランプリという名称とします。そして、T1グランプリクラスを除き、コースごとに一番高い評価のクラスをベストクラスとし発表・表彰します。
まずは、Ⅰ類コースが1年1組、Ⅱ類コースが3年7組、スーパー特進(難関・アスリート)コースから1年10組が選ばれました。そして、30クラス中ナンバー1のT1グランプリに選ばれたクラスは、1年2組となりました。4クラスに大きな拍手をお願いします。
4クラスには、表彰状を各担任の先生に渡しますので、クラス全員で勝ち取ったの勲章として教室に貼っておいてください。12月には2学期末のアンケートを実施して、年間を通したベストクラスを、発表・表彰をします。
この教員による授業アンケートの目的は、あくまで授業におけるクラスの雰囲気の改善・向上にあります。今回の全クラスの結果一覧表を掲示します。各クラスでやってほしいことは、アンケートの6項目の内容とそれぞれの結果数値を確認し、どうしたら改善・向上できるのかを、項目ごとに話し合うことです。大事なことは、明日以降の授業で、どうしたら改善・向上できるかをみんなで考えることです。勉強のできるできないではありません。クラス全員がクラスの雰囲気をどうしたいかの問題です。「どうせ・・・やってもムダ」とか、「やっぱり…」とかマイナス思考ではなにも進みません。生徒の皆さんは誰しも、規律ある空気の中、楽しく面白く授業を受けたいと思っているはずです。クラスの授業の雰囲気もきっともっとよくして行けるはずです。どうか、この機会、このアンケート結果をきっかけにして、アプローチしてみてください。期待をしています。
本校の授業は、先生と生徒が協働して創りあげるものです。先生だけがいい授業を創るものでもないし、また生徒の皆さんが勝手な方向に向いていてはいい授業はできません。生徒の皆さんと先生方が同じ意識・同じ方向をむいて、共にいい授業を創りあげるものです。東海福岡の授業を生徒の皆さんと共に進化させましょう。そして、東海福岡のオリジナルな授業文化を共に創っていきましょう。
今年は一週間2学期が始まり、例年に比べ、危険な暑さの日々がが続いています。熱中症など体調管理に気をつけて今日からの学校生活頑張ってください。
おはようございます。昨日ようやく梅雨が明けました。いよいよ本格的な夏が始まります。皆さんもようやく明日より約2週間の夏休みに入ります。
さて、1学期を振り替えってみると、4月に緊急事態宣言が発令され、入学式・始業式を行い、長い臨時休業に入りました。その後、5月25日(月)より学年別分散登校から始め、6月より通常登校、今日まで10週間の道程でした。日曜日以外一日も祝祭日もなく、月曜日から土曜日まで、臨時休校一日と採点日が一日あっただけで、登校日数55日間、皆さんは、本当によく頑張ったと思います。 授業・学校生活・イベント・部活動に全力で走った10週間でありました。特に2週間前に行った学年ごとのクラスマッチは、本当に盛り上がりました。また、初めて行ったTFDやエール、これからの本校の伝統になりそうです。今日、1学期終業式を無事に迎えられたのは、皆さんの感染予防対策・その意識がよかったからであると思います。いずれにしろ、よく頑張った10週間でした。
これから夏休みを迎えるにあたっても感染予防対策を十分に行ってください。部活動の合宿・遠征や対外試合も今のところ計画通りに実施していきますが、引き続き予防対策を絶対に怠らないようにして、活動するときは思いっきりやってください。皆さんが、主体的な夏休みになることを願っています。
一つ、皆さんにご報告とお願いです。松前記念体育館のアリーナのLED化工事を行うことが決まりました。2学期から体育館が明るく、さらに活動しやすくなります。そこで、工事の間、しばらくはアリーナが使用できなくなります。体育館の部活動には大変不自由をかけますが、ご協力よろしくお願いします。
2学期以降に私が望むこととして、まずは3年生諸君、進路実現に近づいてください。特に、3年生諸君はこのコロナウィルスの影響で、ここまでいろんな思いをしてきたと思います。ですので、なんとしても7か月後に迎える卒業式、その後の自分の進路を、自分の夢に近づく大きな一歩として踏み出してほしいと思っています。この夏に、推薦入試・受験をするなど、いろいろな進路実現へのアプローチを本格的に始めてください。夢にむかって一歩踏み出すと、夢は目標に変わります。ぜひ一歩踏み出して下さい。
また、2学期は校外研修・スポーツフェスティバル・けやき祭などイベントがたくさん計画されています。一つひとつの行事が実施できることを楽しみに願っています。前にもお話しましたが、皆さんの中から感染者が発症して、イベントが中止になったり、部活動の大会を辞退することとなっても、感染者に対しての誹謗・中傷はしないと皆さんは約束してくれました。憎むべきものはコロナウィルスであって、決して感染した人ではありません。もし、仲間のなかで感染者がでてしまった場合でも、その人を詮索したり非難したりするのではなく、まずは感染した人が重症化しないことを、そして大切な命がなくなることのないように願いことが大切なのではないでしょうか。それには、感染リスクを最小限にする努力が大事なことです。感染予防に最大限注意をして、学校生活や部活動との両立を果たしていきましょう。
このあと授業評価アンケートを実施します。そのアンケート実施にあたって、重要なお話をしたいと思います。まずは、【本校授業の前提とゴール(目標)】とあります。前提としては、本校の授業は生徒と教師の協働作業だと考えています。先生だけが難しい話をしているだけでは、いい授業とは言えません。また生徒の皆さんが授業中に勝手な言動をする授業も、もちろんいい授業とは言えません。生徒と教師が、同じ目標、同じルール、同じ方向に進まないといい授業は創れません。この考え方を生徒と教師が共有して、本校授業の目標である授業に対する生徒の満足度が日本一になることをめざしています。
【TOKAI授業メソッド】について説明します。メソッドとは、その目標を達成するためのやり方・方法・方式。すなわち、【TOKAI授業メソッド】とは、東海福岡の授業の目標を達成するするためのやり方・方式のことです。
(1)まずは、目標・ゴール・本校の授業で目指すもの 「生徒 授業満足度 日本一 をめざす」
(2)次にコンピテンシー、生徒の皆さんが身につける具体的な力・実際の社会で役に立つ力をコンピテンシーといいます。そして、本校では「七つの学力」として定義しています。
(3)ルール、本校の授業でのルールが「Ⅹの約束」です。
スポーツにはそれぞれルールがあります。ルールのないスポーツは存在しません。ルールのない闘いは喧嘩・戦争ということになります。また、みんなでサッカーをしているつもりでも、その中の誰かがラグビーをしているつもりで、ボールを手に持ってゴールに走ったとしたら、そのサッカーの試合は成り立ちません。サッカーの試合をするなら、参加する全員がサッカーのルールを理解しないとなりません。本校の授業においても、ルールというものを明確にしておかないと、やはり東海福岡の授業は成り立たなくなります。スポーツでも授業でも、ルールを明確にして、全員が共通理解のもと取り組まなければ、いい試合すなわちいい授業はできません。
(4)やり方・手法
「アクティブラーニング」や「ICT教育」など
今は、コロナの関係で、グループワークなど制約されていますが、生徒の皆さんの頭の中がアクテイブ、活動的になるようなやり方をとっていきたいと考えます。
(5)最後に、検証・結果を知ることが大事になります。それがこのあと生徒の皆さんが行う「授業評価アンケート」です。だから、本当に重要なアンケートです。真剣な心持ちと理知的な意識で行ってください。ちなみに、昨年度の生徒の授業満足度の平均値は72%でした。本校の授業満足度は72%ということとなります。私は本校の授業満足度を平均80%くらいにはしたいと思っています。
また、上位10名をグッドティーチャーとして公表し、年間で1位をBT,2.3位をセカンドBTとして表彰しています。
大事なことは、皆さんの授業アンケートを受けて、授業改善に役立て、本校の授業を生徒の皆さんと一緒に向上させていくという取り組みです。生徒の皆さんの評価や声をしっかりと受け止めて、楽しく・わかりやすい魅力的な授業を創りあげていく、そうして授業を受けた皆さんの満足度も上がっていき、目標である授業満足度日本一をめざす。そういった取り組みです。手前味噌ですが、こういった明確な授業メソッドを打ち立てて、授業評価アンケートに取り組んでいる高校は、日本の中で本校だけだと思っています。その根底には、生徒の皆さんと教員との信頼関係がなければできない取組みであるとも思っています。真剣にかつ理知的に取り組んでください。結果は、2学期の始業式でお話したいと思います。
それでは、みなさん、短い夏休みですが、元気に、明るく、過ごしてください。皆さんのこの夏の大いなるチャレンジを期待して、私の終業式メッセージとします。
「ようこそ!お帰り!」 ~学校再開における校長メッセージ~
校長 津山憲司
「生徒の皆さん、ようこそ、お帰り!」
5月23日(金)3年生登校日に、こんな第一声で生徒を迎えました。
4月初めの福岡県に緊急事態宣言が発令して以来、始業式と入学式だけを行い、4月8日より臨時休校に入り、GW後の延長を含め約6週間にわたる臨時休校も、ようやく今週の日曜日(24日)をもって終了し、学校を再開することといたしました。
臨時休校中の自粛生活、皆さん本当によく頑張ったと思います。生徒の皆さん一人ひとりがピンチをチャンスに変えたことと思います。チャンスに変えたかどうかは、これからの皆さんの学校生活・皆さんの今後の人生に現れてきます。まだまだ、感染防止の観点からいろいろと制限されることもたくさんありますが、できる限りで、一日一日の学校生活、一回一回の授業や部活動、ひとときひとときの先生や友人との交わりを大切にして過ごしてください。希望をもって、明るく元気に頑張りましょう。
今、希望をもって、と言いました。特に3年生諸君には、決して希望を失わないようにしてほしいと思っています。高校総体(インターハイ)の中止、福岡県の高体連は県予選をやらないと決めました。そして、夏の甲子園大会も中止となりました。福岡県の高野連が県大会を行うかどうかはまだ決まっていませんが、大変残念で、悔しい状況になっています。特に、秋や冬に選手権大会などの大会がない競技については、私も皆さんにかける言葉に窮します。しかし、皆さんのこれまで積み重ねた努力は決して消えることはありません。また、これから皆さんが積み重ねる努力も決して無駄にはなりません。きっと皆さんの今後の希望、明日の夢に向かっていく原動力となるはずです。希望をもちましょう。目標を立てましょう。夢を抱きましょう。数か月後、数年後、10年後の自分を想像してみましょう。きっと、こんな経験も目標や夢に、必ずつながるはずです。前をしっかりみて一歩ずつ歩んでください。あなたの新たな希望や夢が一歩ずつ近づくはずです。どうか少しずつがんばりましょう!
さて、臨時休校中の本校独自の取組み「こんな時だからこそ選手権」に本当にたくさんの応募をしてくれてありがとう。たくさんの勇気・元気・明るさ、そして希望をもらいました。皆さんのパワーってすごいなあって本当に感服しました。そして、今週火曜日の夕刻 RKBのNスタという番組で15分間の本校のこの取組みの特集が流れました。番組作成にも、たくさんの生徒や保護者の方にもご協力いただき、本当にありがとうございました。番組をご覧いただいた方から、たくさんの励ましの言葉をいただきました。「学校の温かいイメージが伝わった」「生徒と先生とほほえましい関係がよかった」「学校の勢いが伺えた」など、本当に東海福岡の底力になったと思います。生徒の皆さんがまさしく「ピンチをチャンス」に変えてくれた取り組みだったと思います。この思いは必ず今後につながっていきます。本当にありがとうございました。
これからの高校生活、このピンチをチャンス変えたかどうかは、これからのみなさんの行動にかかっています。ようやくチャンスが到来しました。特に3年生は、このあとの10カ月間、学習・部活動・進路選択において、やりきった感のもてる高校生活にチェレンジしていきましょう。振り返っているあなたではなく、前を見ていくあなたになってください。きっと、あなたの命の根が深くなり、人への思いやりや優しさを深く持てる人になれるはずです。チャンスはきっとやってきます。ようし、自分の人生、これからやれるときにやれることを思い切ってやってやりましょうや!
ようし、やってやりましょう!
【5月18日】 津山校長による現代文明論(動画)
「授業動画配信にあたって 校長メッセージ」
(ムービー版:https://youtu.be/s6E751FOyZk)
校長 津山憲司
みなさん、元気でがんばってますか!
新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点より、政府より緊急事態宣言延長の方針がでて、福岡県の休校延長の判断に則り、本校でも臨時休校延長を決定いたしました。数週間前に比べ、感染拡大のスピードは緩やかになったといいますが、まだまだ気を緩められない状況です。新型コロナウィルスとの、日本での闘いに、福岡での闘いに打ち勝つためには、我々一人ひとりがしっかりと闘っていかねばなりません。そのためには、これからも外出自粛により自宅での生活が続いていきます。本来の学校生活であれば、友人と共に学び、昼休みには、友達とおしゃべりしながらお弁当をひろげ、放課後は、グラウンドや体育館で汗まみれになってボールを追いかけ走り回っていることでしょう。そういったあたりまえの学校生活を一日でも早く取り戻すために、もう少し頑張らねばなりません。また、インターハイが中止になったり、夏の甲子園大会やその他の行事も今後どうなるかまだはっきりとしていません。本当に、不安で残念で悔しくそして苦しい思いをして過ごしていることかと思います。
でもね。一番苦しいことは、あとになって一番よい思い出になっていることが多いのです。一番つらいことが、あとになって自分自身の成長のきっかけになっていることが多いのです。今日のことがのちのあなたの人生にとってどれほど力になるか、強さになるか、また、優しさにかわるか、私はそう思っています。どうか、自粛をして今やれる事を精一杯やってください。やまない雨は降りません。明けない夜もありません。神様は、その人に乗り越えるだけの試練しかあたえていない、と言います。この苦しい時期のことを、笑って話ができる日がくること願って、皆さん、共にがんばりましょう。
さて、我々教職員チームも、4月の臨時休校が始まってから、生徒の皆さんに何かもっとできることはないかと模索を続けてきました。そして、本日よりYouTubeでの授業の動画配信をしていこうということとなりました。システム的な問題で一番組15分以内のものしか配信できませんが、学年・コース・科目ごとに本校教員の気持ちを込めた手作りの授業動画を配信いたします。
また、昨日、全生徒に課題プリントを一斉に送付しています。近日中にはご自宅に届くと思われます。通信環境の問題から残念ながら授業動画を見られない生徒さんもおられると思いますが、課題プリントをしっかりやってください。スタディサプリでの課題配信も引き続き行います。課題プリント、スタディサプリ、そして今回のYouTubeによる授業動画で、生徒の皆さんの学力を少しでもつけていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
そこで、生徒の皆さんには、授業動画配信に関して、4つのお願いがあります。一つ目は、今日から皆さんは毎朝9時から授業動画を見て、学習に取り組んでください。平日毎朝8:30~9:00の間に、皆さんのロイロノートにその日配信する授業のWebカードが届きます。毎朝、3番組から5番組の授業動画が届くことになっています。2時間くらいは、授業動画を見て学習をしてください。まずは、9時に机に向かって授業動画を見るという習慣を必ずつけてください。二つ目は、授業動画を見るにあたっての環境を整えるということです。映画や他のYouTubeを観るのとは全く違う心構えでなければなりません。身なりを整え、机に向かい、しっかりとした姿勢で授業動画を見て学習に取り組んでください。用意するものとしては、教科書・ノート・問題集、そして郵送した課題プリントを準備してください。三つ目は、今回の授業動画は、YouTubeで『限定公開』として配信しています。SNS等への無断掲載・拡散は絶対にやめてください。最後に四つ目です。今回の授業動画配信は、各クラスの履修科目のほとんどの授業を配信いたします。履修科目以外でも、『担任HR』と『学年主任メッセージ』を配信します。また、来週18日(月)より2週間にわたり、月曜から木曜日に『現代文明論』を計8回配信します。『現代文明論』とは、「人生をいかに生きるべきか」を問う東海大学ならではの科目です。私を含め教頭補佐以上の教員7名で担当いたします。ぜひ、『現代文明論』や『担任HR』・『学年主任メッセージ』などの動画も楽しみにしてください。
チーム東海福岡は常に新たな挑戦にチャレンジしていきます。この臨時休校期間中、教職員同士ではZoomというシステムを使って、会議や教育に関するグループディスカッションを重ね、学校再開後に新たな教育の挑戦のための力を蓄えています。また、Zoomを活用した担任と生徒の皆さんとの二者面談も現在企画しています。
このピンチな時期に力を蓄え、新たな進化を遂げるチャンスにしたいと思っています。
皆さんもどうか進化する力を蓄えて、ピンチをチャンスに変えてください。
最後に、相田みつをさんの「道」というポエムを紹介したいと思います。
その前に、現在、コロナウィルス感染拡大による教育機関の休校要請の影響により、教育機関において、教科書やその他の教材などの著作物を動画配信することを、令和2年度の特例的運用として認められております。ですので、相田みつをさんの直筆の詩を見てもらいながら、朗読したいと思います。[省略]
それでは、生徒の皆さん自身の命、ご家族様の命、そして大切な人の命を守る行動を心掛けて生活しましょう。生徒の皆さんとご家族様のご健康をお祈りいたします。
ご清聴ありがとうございました。
元気に! 明るく! がんばりましょう!
2020年度 入学式告辞
桜花爛漫。校庭の桜の花が、皆さんの入学を大歓迎するように美しく咲き誇っています。特に、今年の桜は、希望という美しい色合いを感じさせ、心に沁みるいる美しさを奏でています。
ただいま入学を許可いたしました342名の新入生の皆さん、そして保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。
数ある高等学校から、本校を進学先として選んでくれて、ありがとうございます。皆さんのご入学を、教職員一同。心より歓迎いたします。
本日、東海大学付属福岡高等学校 第55回入学式を、このような放送にて執り行うこととなりました。また、明日の登校日をもって、5月6日までの臨時休校に入ります。大変残念で、そして無念に思うところでありますが、こういった異例の入学式を迎えた皆さんだからこそ、強い気持ちで高校生活のスタートを切って欲しいと思います。このピンチの時期をより強い気持ちで乗り越えることが、皆さんのこれからの高校生活3年間の礎となることだと思います。先ほど入学許可をした時点で、皆さんはもう高校生です。東海大福岡高校の生徒です。チーム東海福岡の一員になりました。そういった自覚の下に、この臨時休校中というピンチの時期を、きちんと過ごして欲しいと思います。
さて、ご入学にあたり、本校のことをお話したいと思います。お手元の式次第の裏表紙をご覧いただきながら、お聞きください。
一番上に、校長である私の理想の教育を掲げています。1行目に「素直な心と感謝の気持ちをもち、」とあります。これは人としての心持ちを表しています。どうか「素直さ」と「感謝の気持ち」を忘れずに過ごしてください。2行目には、「主体性と気概をもって何事かに挑戦することで、」とあります。これは人としての意志を表しています。「主体性」とは、「自主性」よりもレベルをあげて、自ら課題を見出し、自ら解決方法を模索し、周りの人を巻き込みながら物事を進める力をさしています。そして「気概」とは、どんな困難にもくじけない強い心です。要するに、主体性と気概をもって何事にも挑戦をしてほしいと思っています。そして、最後に「ひとの笑顔のためにがんばれる人を育てたい。」と締めくくっています。苦しんでいる人を笑顔にしたい。悲しんでいる人を笑顔にしたい。そして落ち込んでいる人を笑顔にしたい。それは、誰かを助けたい。誰かを喜ばせたい。誰かを元気にしたい。そんな気持ちをもって、学問にスポーツに芸術に励んでほしいと思います。私は、幸せとは、人を元気にしたり、人を明るくしたりして、人を笑顔にすること、すなわち人を幸せにすることこそが、唯一自分の幸せにつながるものだと思っています。皆さんも、人の笑顔のために、人の幸せのために、勉強を頑張り、スポーツや芸術に勤しんでほしいと思っています。
あと、「理想の学校」そして、「スクールスローガン」、「スクールポリシー」、「スクールゴール」と記載しています。特に、「スクールポリシー」として、本校は人間力を育てることを中心に据えて教育活動を展開しております。ここに記載している内容をよくご覧いただいて、どうか本校のスクールイメージを生徒・保護者の皆様にも共有していただきたいと思います。また、生徒の皆さんには、今後、全校集会や学年集会などでもお話ししていきたいと思っています。
ここで、保護者の皆様にお願いがあります。
私ども教職員一同は、お子様の大人への成長、将来の夢の実現にむけて、
全力で当たる決意でございます。そして、卒業時にはすばらしい大人に成長させ、自分の夢・目標に近づく進路に繋げるために、私たち教職員はひとつのチームとなって取り組んで参ります。そういった取り組みも、教職員と生徒そして保護者の皆様との信頼関係が肝要になると思っています。保護者の皆様には、ぜひご理解をいただき、学校を信頼していただきたいと思います。より良い教育には保護者の皆様のご協力が不可欠であります。学校と保護者の皆様が連携をして、お子様の成長を力強く見守っていただくことをお願いしたいと思います。
私の告辞として本来はここまでありますが、このような状況ですので、もう一つ皆さんにお伝えしたいことがあります。これは、皆さんの先輩である2.3年生にも昨日の始業式で伝えていることです。
この告辞の冒頭で、私は「このピンチの時期をより強い気持ちで乗り越えることが大事ですよ」というお話しをしましたね。そう、「ピンチをチャンスに変える!」というお話をしたいと思います。こういうピンチのときこそ、自分を変えるチャンスであり、自分を大きく成長させるチャンスなのです。
この期間やれることはたくさんあると思います。ある分野の勉強に時間をかけてじっくり取り組む。普段読まない分野の本に挑戦する。長編小説を読破する。自分の体をとことん鍛える。絵を描いたりスケッチをしてみるなど。また、この期間、家の仕事も積極的にやってください。洗濯物を干すたたむ、家の掃除をやる。料理に挑戦して、家族の食事を毎日一食は作ってみるのもいいかもしれません。大事なことは、自分自身が、これらのことを本当にやるかどうか、継続させて最後までやりきるかどうかであります。
何かに取り組む時、私はいつも三つのレベルを意識しています。まずは、課題をやらないと怒られる・罰があるからやる人は、「やらされているレベル」です。次に、課題や与えられたメニューを自ら取り組む人は、これは高校生としてあたりまえのことで、「自主性レベル」といえます。でも、本当にめざして欲しいレベルは、自ら課題をみつけ、自分でやることを決めて、自分の責任をもって取り組む「主体性レベル」だと思います。自分自身が本当に変わりたいのなら、「やらされているレベル」ではなく、「自主性レベル」をあたりまえにこなし、さらに「主体性レベル」まで成長してほしいと思います。
その「主体性レベル」の人になるためには、「気概」と「挑戦」ということが大事だと思っています。どんな困難に対しても決してあきらめない「気概」をもって、今までの自分自身に打ち勝つための挑戦をぜひやってほしいと思います。その自分自身への挑戦ができれば、この休校期間が、本当にピンチをチャンスに変える時間となるでしょう。ぜひ挑戦をしてください。
最後に、皆さんに提案があります。
臨時休校中、当然ですがなかなか人と会うことは困難となります。チームとしての活動もできません。でも、こんなときでもチーム東海福岡が繋がるツールがあります。それは、やはりSNSです。生徒の皆さんの臨時休校中に挑戦していることを、ぜひ、写真や短い動画を、一言コメントを添えて送ってください。本校の公式フェイスブック・公式インスタグラムで紹介したいと思います。
どんなことでも構いません。こんな本を読んだ。これだけの単語を覚えた。こんな勉強のやり方をしているよ。腹筋がこんなに割れた。家族のためにつくった食事の写真。目玉焼きを10個も焼いた。家族の洗濯物をこんなにきれいにたたんだ。家で飼っている犬をシャンプーしてやったなど、なんでもいいので送ってください。生徒や保護者の方がみて元気になる、楽しい気持ちになる、温かい気持ちになる、やる気が起こる、新たな発想が生まれる、そんなツールになればと思っています。こちらで取捨選択はしますが、できるだけ多く載せたいと思っています。保護者の皆様も、ぜひ本校の公式フェイスブック・インスタグラムをごらんいただきたいと思います。こんなときだからこそ、フェイスブック・インスタグラムの中だけでも、チーム東海福岡として全員が繋がっていたいと思っていますので、ぜひ協力をしてください。詳細は、明日の登校日の時にお伝えします。
それでは皆さん、こんなときだからこそ、人への思いやりの気持ち、温かい心を大切にして、どうか明るく元気に過ごしてください。
見えない敵との闘いに打ち勝ち、皆さんと通常のあたりまえの学校生活が送られる日が、一日も早く来ることを願って、私の告辞といたします。
2020年4月7日 東海大学付属福岡高等学校 校長 津山憲司