アクティブ・ラーニング(AL)に思う
2018/06/29
アクティブ・ラーニング(AL)に思う
教務部主任 桶川律暢
最近、「こっそり」ハマっているのが、漢字の成り立ちを調べることだ。なぜ「こっそり」かと言うと、私は国語の教師だから。しかも教壇に立って三十数年にもなる。「え?今さらですか」と言われそうで恥ずかしいのだ。
でも、今さらでも、やっぱり漢字の成り立ちは面白い。遥か四千年もの昔に生まれたその象形は今も昔も変わらない人間のドラマを感じさせる。「愛」という字は、「頭を一生懸命巡らせる人」と「心臓」の象形から「大切にする、好きな気持ちが相手に及ぶ」意味の「愛」が生まれたとのこと。「好き」な人ができたら相手の事をたくさん知ろうとする思いは今も昔も変わらないということだろう。気になる漢字が目に入ったら、ちょっと調べてみる。自分で調べてみたことは不思議に心に残るものだ。
今、本校では「アクティブ・ラーニング(AL)」に取り組んでいる。教師からの一方向的な講義での知識の習得ではなく、生徒たちが主体的に、仲間と深く考えながら課題を解決する力を養うというのが目的だ。また、自らが進んで課題を見つけ出し、そして解決することのほうが身につくらしい。
なるほど。確かにそうだ。自分で疑問に思って調べてみた漢字の成り立ちは記憶に残る。次も調べてみたくなる。ALに取り組んでいる若い先生たちの授業を参観しながら、自分の高校時代もこんな授業だったら楽しかっただろうなと思ったりする。
勉強を怠けていた自分の責任を当時の高校の先生に転嫁してはいけないんだけどね。