2020年新年を迎えて
『2020年新年を迎えて』
校 長 津山 憲司
明けましておめでとうございます。皆さま方におかれましては、健やかに新年をお迎えされたこととお慶び申し上げます。
2020年(令和2年)がスタートしました。今年の干支(えと)は子年です。干支は十二支で表されており、十二支は古来より年・時刻・方位を表すのに用いられています。「子(ねずみ)」はその第一番目にあたり、時刻は午前0時、方位は北を表しています。では、なぜ「子(ねずみ)」が第一番目になったのでしょうか。こんな話が伝わっています。あるとき、神様が動物の中から12匹をそれぞれの年のリーダにすることにして、自分の家の門に早く来た順番で決めることにました。牛は動きが遅いので真っ先に出かけ、神様の家の門の前に一番に着きました。ところが、牛の頭の上に乗っていたねずみが、真っ先に門の中に飛び込んだので、子が一番になったといいます。また、猫も十二支に入れてもらおうと準備していたのですが、ねずみが集合の日をわざと一日遅れで教えたので、猫は十二支に入れなかったのです。それで、今でも猫はねずみを追い回しているということです。
さて、今年はいよいよTOKYOオリンピック・パラリンピックの年となります。どんなドラマが待ち受けているか、今から楽しみです。昨年はなんといってもラグビーワールドカップの日本代表の大活躍で、日本中が感動に湧き上がったことでした。
恥ずかしい話ですが、ラグビーに携わって40年以上の私でさえ、正直勝てるとは思っていませんでした。勝ってほしい、せめて接戦に持ち込んで欲しいとは願っていましたが、まさか本当に勝つとは信じていませんでした。自分たちよりも格上の相手に勝つことは難しいことです。チャレンジャーがチャンピオンに勝つことはあまりありません。チャンピオンが勝つことの方が圧倒的に多いのです。チャレンジャーは善戦するが、最後にはやはり負けてしまうことの方が多いのです。でも、ラグビー日本代表は、自分たちより格上のアイルランドやスコットランドに見事勝利し、目標であるベスト8に入ることができました。あきらめないで信じて努力すれば、どんな目標も達成できることを教えてくれました。だから、日本の多くの人々が感動し、勇気を与えてもらえたと思います。
ラグビー日本代表を率いたジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、メンタル(心)の鍛え方について、「私のメンタル(心)の鍛え方は、日頃、朝起きてから“いい人格者”であること。」という言葉を残しています。メンタルの鍛え方・心の持ち方について、日頃の行動・朝起きてからの行動の積み重ねだと言っています。いかに人格を磨くか、人間力を培うかが、ここといった勝負のときにも動じない強いメンタル(心)を養う唯一の道だと解釈します。
そういえば、年末、初のウィンターカップに挑んだ女子バスケットボール部、このあと選手権大会に挑む女子サッカー部の諸君も、朝早くから人間力を磨く行動を積み重ねてくれていることは、動かざる明白な事実です。メンタルを磨く唯一の道が、日常の生活・朝起きてからのすべての行動に宿っているということを肝に銘じ、今年一年のいいスタートをきってほしいと願っています。皆さんにとってすばらしい年になることを祈念しています。
最後に、1月3日から始まる全日本高等学校女子サッカー選手権大会での活躍を期待しています。東海大福岡女子サッカー部らしいプレーをしてください。