アクティブラーニングで学校が変わる!
アクティブラーニングで学校が変わる!
校長 津山 憲司
本校では本年度よりアクティブラーニングを全校的・組織的に推進し、生徒が積極的・能動的・協働的に参加できる授業を目指しています。そのために、アクティブラーニングを通して育てたい力を、社会で活躍するための能力資質=‘コンピテンシー’と定義しています。本校ではそれを「七つの学力」として明確化しています。「七つの学力」とは、知識技能獲得力・思考創造力・問題解決力・コミュニケーション力・チャレンジ力・チーム力・異文化理解力の七つです。その「七つの学力」を生徒に身につけさせるための授業展開がアクティブラーニングということです。ですので、授業の冒頭で、この時間は特にどの力をつけてほしいのかという本時の目標を教員は明示し、生徒と共有してから授業を始めることにしています。
また、教員組織の中にアクティブラーニング委員会を設けて、各教科から3名ずつの教員にアクティブラーニング委員になってもらっています。5月にアクティブラーニング委員の中での研究授業週間を行い、6月の2週目には教科ごとの研究授業週間を行いました。そして、本日6時間目に7クラスで、7教科の研究授業を行い、授業者8名(英語2名)以外の全教員が授業見学し、アクティブラーニングを研修する機会を設けました。7教科とは、5教科と保健、そして情報(情報・音楽・家庭科で1グループ)です。8名の教員が、アクティブラーニング研究授業にチャレンジをしました。プロジェクタ―を活用し教材の見える化をしたり、ペアーワークやグループワーク、ディベート形式等で生徒同士話し合わせたり、ミニ実験を試みたり、様々な工夫を用いた授業を展開していました。
私はアクティブラーニングを導入することで、教員が確実に変わってきたと感じています。授業でいかに生徒に考えさせるか、生徒が授業に参加するようにするにはどうすればいいか、などを真剣に悩んで考えています。また、教員同士がアクティブラーニングのことで話し合い、意見を交換し合える雰囲気も確実に多くなってきています。その影響で、生徒たちの授業への取組み関心度が増したとも感じています。アクティブラーニングの狙いは、生徒がいかに積極的に授業に参加し、しっかり考えて自分の意見を持ち、それを表現できるかがポイントです。生徒が変わってくれれば、アクティブラーニングは成功です。
あるアクティブ委員の先生のコメントです。「私は、アクティブラーニングを意識して、自分の指導方法がめちゃめちゃ変わりました。以前は、生徒から『なぜ化学を学ばないとならないの?』と尋ねられたら、『社会に出て必要だからだよ。』としか答えられませんでした。しかし、実際は、社会の中で化学の知識が必要な場面ってあまりないのです。でも、今はそんな質問に対し、『七つの学力のうちこういう力をつけるために、(たとえば)化学反応の勉強は必要なんだよ。』と自信をもって答えることができるようになりました。また、アクティブラーニングを意識するようになって、部活の指導も変わりました。以前は過程も結果も言ってましたが、今は、過程か結果のどちらかを伝え、もう一方は選手自身に考えさせるように心がけてるようになりました。」
今、確実に東海大福岡のアクティブラーニングで、教師が変わり、指導の考え方が変わり、授業が変わり、生徒たちが変わってきています。そして、学校が変わろうとしています。ぜひ、これからの取組みに期待してください。